カメラブレ(手振れ)と被写体ブレ
なんだか先日、長々~と書いてしまいましたが(『僕の撮影方法の覚え方(とその他)』2007年1月31日掲載)…
「なんだか解らん」、「読む気にもならん」などのご意見を頂いたので、自分が撮った写真を用いて一つずつ現象だけ説明したいと思います。
まずは、携帯電話でも応用できる「ブレ」です。
とは言え、撮影者が下手糞でプライドだけは高いので…
「載せても良いな」のテキトーに撮った写真で(ホンキ写真はハズイ)、解り難いと思います。ご了承ください。
↓詳細は以下↓
最初は、被写体ブレから。
「松ぼっくり」を蹴っている男の子の写真は、右足先だけ「被写体ブレ」させた物です。
「蹴ってる!」っていう感じの躍動感が欲しかったので、そうしました。
でしょ…少しは躍動感ある感じしますよね…
撮影条件は、シャッター速度が1/320で、絞りが9.0です。つまり、結構高速シャッターです。
その、結構高速シャッターな理由は、①男の子の体自体はブレてもらっては困るのと、②手ブレが起こるのが困るからです。
あくまでもブラしたいのは男の子の足で、画ではないからです。ただ、欲を言えばもう少し遅いシャッタースピードで「松ぼっくり」もほんの少しブラせたいところですが…
男の子は、「松ぼっくり」を蹴るために足だけでなく、体も動かしています。手ももちろん動かしますし…あまりブラブラした画にはしたくありません。そこで1/320程度と思いました。・・・①
この撮影は、男の子にあわせて後ずさりしながら行っています。だから、シャッター速度が遅すぎると(値が小さいと)、手ブレも起き易くなります。僕の場合歩いてシャッターを押しても普通にブレ無いのは標準レンズ(50㎜)で1/125程度です。このときは、ズームレンズで70㎜程度なので、さらに4段の余裕を見て1/320にしています。・・・②
「男の子は、この一回しか松ぼっくりを蹴らないかもしれません」これが、この条件の最大の理由で、確実に撮れることが前提で撮った写真です。
出来はともかく、この写真があるだけで「あん時松ぼっくり蹴ってたよね」って話題にはなるわけですよ。今どうしているか分りませんが、この「松ぼっくり」はもって帰りました。「何で松ぼっくりなんかあるんだ?」という話題が出れば最高なわけですな。
余談ですが、子供は結構チョコチョコ動きますよね。だから、高速シャッターメインで撮影したほうが無難だと思います。「子供だけ飛んでる」なんて事がよくあると思います。
また、突然話しかけてきたりするので、それを無視するわけにもいかずに、カメラがぶれることもあります。タイミングが重要ってことですかね。
次も被写体ブレですが、動きが速い所から遅い所までを「なだらかにぼかす」やり方です。
運動する人間の体の中で一番動きが少ないのは「頭」です。必然、顔は止まりやすいのです。
顔が止まるなるべく遅いシャッタースピードを選ぶと、体の動きの早い部分がよりブレて、より躍動感のある画になります。
欲を言えば、もっと長いレンズ(望遠)を使えば、背景がボケてより男の子が目立ちます。
撮影条件は、シャッター速度が1/160、絞りが6.3です。
レンズの長さで背景がぼかせないのと、躍動感を高めたいために、自然にできたに近い写真ですが、いつもシャッター速度を頭に置いておくと便利だと思います。
プログラムモードでも、「シフト」という機能が付いていればシャッター速度を遅くすることもできます。
僕が動きながらブレ無い自信を持って写真を取れるのが1/125程度なのですが、基本姿勢で確りホールドすれば1/30以下程度まではとめることができるものです。
体勢ごとに手ブレしないシャッター速度を覚えていれば、便利だと思います。
当たり前ですが、このときの注意点は「顔が止められる瞬間に集中する」ことで、カメラを確り持ってじっくりと待つことです。
焦って、「シャッターチャンス!」などと考えると、手ブレしてしまったりピントの確認が出来なかったりするので、(頭に条件は置いておきながら)最初は偶然撮れる程度に考えて、慣れてきたら、わざと「そういう写真」を狙ってみると上手く行くと思います。
綺麗な写真云々は別として、今度はブレの効果を見てみたいと思います。
被写体ブレを一部だけ大きくすると、その動きを印象付けることが出来ることは、上でお分かりいただけたと思いますが。
これを大げさに撮ったのが、ペットボトルを持った男性の写真です。
男性が、激しい動きをしているように見えると思います(示しているサインは破廉恥ですが…)。
細かいことですが、奥の窓を基準にピント(フォーカス点)を取って、指が微妙にボケるようにしたつもりです(実際は、結構手前にピンが来てしまってますけど…)
上でもそうでしたが、全体を滑らかにブラした方が動きを強調できるわけです。ただしこの場合は、被写体が鮮明に写らないですが…
概形などが大げさで、ブレていても良い物などは、この様に思いっきりブレを作ってしまったほうがよい場合も有ります(例が良くないが…)
では、さらに画全体をブラして見ましょう。
「おい!やめろぉ!熱いだろがぁ!」
という感じですよね。そうだと良いんですが、そういうつもりで撮影しました。
カメラをわざと動かして、画全体をブレさせたのがこの写真です。良く見るとペットボトルがほとんど動いていないことはバレバレですが、ブレているので一瞬「うわぁっ」と思ってしまうわけです。
この様に、全体をブラしてしまうのも「画作り」として使える方法の一つです(例は、まったく持ってよくないですが…)。
次は、ブレを応用した「流し撮り」です。
この写真は一般道の歩道から撮った物で、車のスピードは速くても60㎞/h程度です。この先が下り坂の上信号なので、遅いクルマが狙える場所です。
ボンネットを中心に流れ(ボンネットだけを止める)るように狙ったものですが、動きのある写真になっていると思います。
撮影条件は、シャッタースピードが1/20で、絞りは2.8です。
夜に撮影を行ったのには訳があり、この写真は「習作」、つまり練習のためにとったものです。当たり前ですが、背景が暗くノッペラボーになってしまうので、何かを入れるか、風味を加えるか、シンプルにするか、などの作業をしないと画になりません。
そのために、「ボンネットだけ止める」ことと「背景に別の車を入れる」ことを、この写真では行っています。逆に言うと、それらを行うためのタイミングの練習で撮った写真です。
流し撮りをキレイにするための条件は、ただ一つ「被写体の動く方向にだけカメラを動かす」ことです。大概は被写体が横に動いているので、左記のように出来なかった写真を「縦ブレ写真」と一般的に呼びます。
縦ブレは、非常に起こりやすい現象です。なぜなら、カメラには重さがあるからです。重いものは重力で下に落ちる→横に振ったつもりが自然と下にも触れる、のです。
一般的には「数を撮って慣れる他は無い」のですが、最初の「男の子の写真」のような動きのある被写体を撮っているうちに、勝手に被写体の動きにカメラが合うようになってくるものです。
ただし、「流し撮り」は普段は無い速さでカメラを振るので、被写体によってのスピードの違いに慣れる練習は必要です。
ただ、縦ブレが絶対にだめなものではないと思います。縦ブレ自体を画の雰囲気にしてしまえば良いのです。
僕が下手糞で申し訳ないのですが、たてブレをわざと起こそうとして撮ったのが、このトラックの写真です。
シャッタースピードをさらに下げて、ほんの僅かだけカメラを振り終わりに上にブラしました。
ズームリングを操作して同じような効果を得られますが、斜めのブレを作るとその斜線の起点に注目が行きます。この写真では僅かにシャッターを切るのが速すぎたので、後ろの車との空間部分が「それ」になってしまっています。
撮影条件は、シャッター速度が1/5で、絞りが2.8です。
実は、これを撮ったレンズは「光学式手ブレ補正」を内蔵したレンズです。しかも、縦ブレの静止モードに設定してあります。この写真は、手ブレ補正の癖をつかむための習作でもあるのですが、そのお陰でブレの出来る幅が大きいのでこの使い方を思いつきました。
この飛行機の写真は、携帯電話のカメラで撮った物です。
携帯電話のカメラや、ビデオカメラの静止画モードは、撮影条件が自分で選べないものが多いです。また、多くの場合は1/60程度のシャッタースピードで固定されています(シャッタースピードが変わらない)。
そして、多くの機種では「ナイトモード」「夜景モード」などの名前でスローシャッターが搭載されています。その場合は、1/10で固定のことが多いようです。
この特性を知っていると、ブレや流し撮りの効果で写真を造ることが出来ます。
この写真では、携帯電話のカメラにはデジタルズームしかないので、飛行機が小さすぎて目立たないためブラしました。「夜景モード」(シャッター速度1/10)で撮影しています。
何も無い空間で被写体だけがぶれていると「単なるブレ写真」のようですが、逆では「ブラして撮ったな」という写真をとることも出来る訳です。
本人としては、目立つように「わざわざ日の丸構図」にしています。また、どうしても電柱が入ってしまう場所だったので、被写体にかかるか掛からないかで入れてみました。
同じ場所で同じ条件の下、同じ飛行機をブレ無いようにするためには、飛び去った後をデジタルズームで狙うしかありません。
それがこの、飛行機だけが写っている写真です。画像が荒れているので、マニア的には此れはこれでありですが…
こうすると、飛行機だけ写っている記録になってしまいます。なるべくそうならないために、飛行機を置く場所を苦労して撮っていますが…
少なくともこちらは「飛行機が飛んでいました」、という記事には向かない写真で、どちらかといえば「C-10グローブマスター(飛行機の名前)に出会いました」という写真ですよね。
結局長くなってしまいましたが、「ブレだけで写真の撮り方は結構換わる」ということはお分かりいただけたかと思います。
少なくとも、「好きで撮っているとこんなに語りたくなる程度は深い」とは思っていただけたかと思います。
ではまた、次回お会いしましょう(なんのこっちゃ?)


コメント